四十で惑わず、五十にして天命を知る

~海外在住 中小企業診断士&FP1級技能士MASAのブログ~

営業部で~使い物にならない?!~

第9稿です。

こうして製造技術から営業部に異動になりました。(経緯はこちら

部員は

大柄で声の大きい部長

目つきの鋭い課長

大柄な主任の面々

事務員の皆さん

という布陣。

自分がこれまで見てきた世界とはあきらかに異質。

そしてわからないことだらけ。

技術の世界では、わからないことあれば技術書を紐解くなりして勉強する手立てがありました。

営業の世界は何をどう勉強していいかわからない。そもそも学ぶ対象がはっきりしない。

あるとき、こんなことがありました。

担当していた商談がまとまり、先方から発注の内示を頂きました。

正確に言えば面談の席で決まった口約束。

それは在庫を抱えてしまった品種を売りさばく商談だったので、自分の中で早く注文を取りたいという思いがありました。

買ってくれるとわかった瞬間に舞い上がってしまい実務面の詰めを全くしていませんでした。

受注の見込みを課長に報告したときのやり取り。

自分「〇〇向けで△△個の注文が決まりました」

課長「そうか、それで注文書はいつ来るんだ?」

自分「・・・。いつ(注文書を)取ればいいですか?」

課長「ばかやろう!担当者が注文書をいつ取ったらいいですか、なんてことを尋ねるとは何事か!しっかり詰めて来い!」

いま思えば商売する際の基本中の基本。 いつ注文書を取りましょう、とか商談のときには何を先方と話し合っておきましょう、なんてことはたぶん本には書いていません。 商談の内容によって異なるので実地経験を積むしかなかったのだと思います。 とにかく自分は勘が悪かったんでしょうね。

あるときはこんなことも。

当時(2000年代前半です)電子手帳の市場が伸びるという予想があり、新製品を開発することになりました。 営業部の担当者として新製品開発会議を主催しました。 そのときのやりとり。

生産管理担当「で、販売の見込みは?」

自分「〇〇向けが中心ですね」

生産管理担当「数量は?時期は?」

自分「・・・」

生産管理担当「わからないでは全く話にならない!」

当たり前ですよね。

会社の経営資源を使って新製品を投入しようとしている中、数量見込みも時期もわからないではそれを進めていいかどうかわからないのは当然のこと。いま考えても全く準備不足。恥ずかしい限りです。そのときは課長からとにかくこの会議をやれ(既に開発方針は上層部で決まっていたので会議そのものは形式的な側面もありました)、と言われて開催したという事情あるにせよ、頼りない担当者という印象を与えたことでしょう。

いつでも、一旦仕事を受けたときにはきちんと主体的に考えて準備をしていく必要がある、という当たり前のことを学んだ一件でした。

というわけでとにかく使えない営業員だったと思います。

しかも新卒ではなく30歳を超えていたのでことは深刻でした。

やはりこの世界は向いていない。。と真剣に思い悩みましたが、いまさら技術にも戻れないし。

そうこうしているうちに組織改編があり、新しいトップが赴任してくることになりました。 その人のおかげで少しずつ役に立てる分野を見つけられるようになってきました。

次回はそのあたりのお話をしたいと思います。

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