出逢い
第14稿です。
今日は妻との出逢いについて簡単に触れておきたいと思います。
地元の会社では液晶製品の多くを輸出していました。
輸出の際には東京の商社を起用していました。
私が営業に来た当初、輸出向け液晶を担当していましたので、日常的に商社の担当者と業務上のやり取りがありました。
(製造技術から営業に来るきっかけについては以下をご参照ください)
彼女も商社の一担当でした。実際は派遣事務職だったのですが、仕事ぶりを買われてか、総合職の人にかなりの部分を任されていろいろやっていたようです。
こっちは1円でも高く売りたいのに、こっちからの提示単価を遠慮しないでガンガン値切ってくるし、こっちからの納期回答に対しても、お客に説明できない、もっと早めろ、と一歩も引かないし、なかなかの難敵でした。
ある日、私が受け入れ窓口となって、商社の担当者を地元の会社に呼んで商品知識の研修を実施することになりました。
彼女も含めて10人くらい来たでしょうか。
会社の一会議室で朝から液晶についての講義をしました。 彼女は一番前に座っていました。 よほど私の講義がつまらなかったのでしょう、講義が始まった瞬間に寝ていました。
私の講義の間、殆ど寝てたんじゃないでしょうかね。
講義している私の目の前で。
そういうわけで彼女に対する最初の印象は極めて悪かったのを憶えています。
ある夜、その商社でチーム内の懇親会があったそうです。
東京・銀座で懇親会が終わった後、チームメンバーが私に電話をかけてきました。
当時私は遠くに離れた地元にいました。
自宅の一室で電話を受けたのですが、チームメンバーの一人一人が入れ代わり立ち代わりに電話口に出て私に声を掛けてきました。
「〇〇さん(彼女の旧姓)と結婚してやってください」
「結婚式はイタリアのコモ湖で」
「日取りは◇◇で」
「僕も呼んで下さいね」
酔った勢いでふざけて私に迫ってきました。
経緯の全くわからない私は笑って聞いているしかなかったですが。
しばらくして彼女から「失礼な電話、ごめんなさいね」と謝罪の電話がありました。 それから3時間、彼女は銀座のど真ん中、私は地元の自宅の一室、で長電話になったのが長い付き合いの始まり、数か月後には結婚式会場にいました。
人との出逢いはいろんな偶然の産物かもしれません。
この出逢いの瞬間をこの記事を書きながら思い出していました。
めぐり逢いとは奇跡なんだな、一期一会なんだな、大切にしなくてはいけないな、と改めて思います。
次回は2度目の転職についてのお話をしたいと思います。
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