番外編~東南アジアの幽霊~
第22稿です。
ブログ始めてから毎日書いていたのですが、更新頻度が早すぎて話の展開に追いつかない、という声も複数頂きましたので最近少し更新ペースを落としています。
これまで過去からずっと順を追って書いてきました。
ビジネス寄りの教訓めいた堅い話ばかり書いてきました。
今回は少し違った経験談を。
ごく何年か前の出来事です。
時が行ったり来たりしてわかりにくくてすみません。
現在東南アジアの国にいます。
(経緯は別途どこかでお話しします)
工場勤務しているのですが、何年か前から2交代制で夜間も工場を操業することにしました。
ちょうど夜間操業を始めて間もないある夏の日。
夜中の1時くらいだったと思います。
工場勤務中の社員からスマートフォンにメッセージが来ました。
工場で働く従業員の一人がうずくまっている写真とともに。
最初は具合悪くなったのかな、と考えたのですがどうも様子が違う。
メッセージをよくよく見てみるとpossessedと書いてある。
そのときはじめて知ったのですがこの単語には憑りつかれる、という意味があります。
憑りつかれるって???
従業員の一人が霊に憑りつかれた、という報告でした。
現場の職長が巡回中、部下の一人の姿が見えないことに気づき探していたところ、工場外のヤードでうずくまっているこの従業員を発見した、ということでした。
どうも勤務中に「幽霊に憑りつかれ」、ヤード内を徘徊した挙句に力尽きて製品のそばでうずくまっていた、ということらしいです。
お祈り部屋(イスラムの国なので社内に常備してあります)に連れて行き安静にさせている、と。
その前から、従業員の間では工場内に幽霊が出るという噂があるのは聞いていました。
たとえば
-夜半過ぎになると(決まって午前0時らしいですが)正門あたりに白いものが浮遊しているのをセキュリティが目撃した・・・
-午前3時くらいに事務所にいるとガタガタ、とモノを震わせる音・・・
-夜中にプリンターの上に見知らぬ女の人が座っている・・・
ほんまかいな、と、思うのですが、こちらの人々は真剣。
聞いてみると工場になる前のこの土地にはいろんな霊がいて、それがいろんな形で出てきているものだと言う。
こちらの人はそういう人知の及ばない世界に対する畏怖の念を持っているように思います。
日本でも八百万(やおよろず)の神々、という考え方があって、神がいろんなところに宿るという発想をしますが、それにも似ているようにも思いました。
こういう文化をもった人たちが動かしている工場であることは大事にしたい。
初めての夜勤でしたので、人々にいろんな不安があったのが、幽霊話に変わって表出した話なのかもしれません。
翌日に祈祷師(日本でいうところのお坊さんですね)を数人呼んでお祓いをして頂きました。
祈祷師は工場内のあちこちに塩を撒いて帰りました。たぶん日本と同じで場を清める、という意味なんだと思います。
お祓いをした、という事実で従業員の心は静まったと思います。
その後は工場に「幽霊」は出ていません。
先の「憑りつかれた」従業員はいまは元気に働いています。
企業は人。
経営にはこういう従業員の心理というものも考慮も必要なんだなあ、と思った一件でした。
次回こそはまた職歴に戻りたいと思います。
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