書籍に出会う~「DEATH 「死」とは何か イェール大学で23年連続の人気講義」
第81稿です。
いかにも直接的なタイトルのこの本。
取り扱う話題は、自分も含めて多くの人ができれば避けたい「死」について。
50歳という年齢を前にして、「死」に対する漠然とした恐れが現実として頭をもたげるようになってきました。
日本人の平均年齢が80歳強だとすると、あと30年くらいしか生きられないかもしれない、ということを意味します。
30年とは自分がこれまで生きてきたよりも短い期間。
その間にこの世からいなくなるかもしれない、というのは考えただけでも恐ろしく、そこから忌避したい、という気持ちにもなります。
そんなときに出会った本。
著者の立場は(少なくとも私にとっては)非常にユニークです。
忌避すべき(と我々が普段考えている対象の)「死」をあくまでも物理現象として捉えている。
「魂など存在しない。私たちは機械にすぎない」という立場で、淡々と、人間にとって「死」とは何か、なぜ人は「死」を恐れるのか、「死」をどうして悪いもの、と考えるのか、などの普段我々が持つであろう疑問の数々を理論的に解き明かしていく。
「つまるところ死は、電灯やコンピューターが壊れうるとか、どの機械もいつかは動かなくなるといったことと比べ、特別に不思議なわけではない」と事も無げに主張する。
「死への恐れ」に対して、著者は恐れを抱くための条件を次のように定義して「死」がそれに合致するかを検証しています。
①恐れているものが、何か「悪い」ものである
②身に降りかかってくる可能性がそれなりにある
③不確定要素がある
そして検討した結果として「恐れるのは筋が通らない」という結論が示されています。
著者はそれを決して気休めで読者を説得しようと言っているわけでもないです。
傾聴に値するように思いました。
読者は感情のある人間なので、100%すべて得心、というわけにはいかないですが、「死」に対する情緒的な見方から、少し離れた客観的な視点を提供してくれる書だと思いました。
以下Amazonで紹介されている書籍紹介の引用です。
イェール大学で23年連続の人気講義が、ついに日本上陸!
――人は必ず死ぬ。だからこそ、どう生きるべきか――
なぜ、余命宣告をされた学生は、 最後に“命をかけて”、 この講義を受けたのか!?
死を通すことでますます「生」が輝きを増す、世界的名著!
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