試験の話~中小企業診断士⑨~4回目の挑戦
第145稿です。
前回は3回目の中小企業診断士試験を受けた話をしました。
さすがに海外から帰国して受験しなくてはいけなかったし、受験生のカテゴリーからすると多年度の域に突入してきたし、試験の本質も掴めていなかったしその自信もなかったので、もうやめようかなと思ったりもしました。
それを妻に話すと、「ここまでやってきたんだからもったいないんじゃない?」と言う。
その言葉で今一度チャレンジする気持ちになりました。
海外にいては参考書の入手も簡単ではなく、周囲のレベル感のわからない独学の限界も感じていたので、インターネット上で解答を添削、返却してくれる講座を見つけて活用することにしました。
4度目の2次試験の学習を進めながら気づいたこと。実は試験で毎回のように問われる論点があるということでした。
それに対して、今までは毎回時間をかけて考えて解答をひねりだしていたのですが、解答の定石のようなものをきちんと理解して自分の中に定着させていないのが問題だったと気づきました。
事例文は毎回違ったものが与えられるけれども考えるべき観点は毎回似通っていることに気づきました。
自力ではそこに気づけなかったと思います。それなりのコストはかかりましたが、少し試験の本質に近づいた気がしていました。
通信講座にはいくつかの課題があり、毎回〆切がありました。
それをペースメーカーにしながら学習を進めていました。
中小企業診断士とは企業の経営診断をするのが仕事なので、経営課題に直面したときに、瞬時にいろんな観点から課題を検討し、その企業にもっともふさわしい解を導き出す必要があります。
この2次試験はそのプロセスを紙上で試されている、という風に捉えることができるようになりました。
2次試験は、事例Ⅰ(人事・組織・戦略)事例Ⅱ(マーケティング)・事例Ⅲ(生産)・事例Ⅳ(財務会計)と4つの科目があります。
事例Ⅳだけは計算が中心となりますが、不合格時代はわかっていても点が取れないのが課題でした。
こちらも実はきちんと知識が定着していないことが問題だとわかりましたので、基本的なことが目をつぶってもできるくらい徹底的に反復してやりました。
こういう経緯を経て、この年の学習は、やるたびに力がついているような感覚がありました。
そして2019年10月。
一時帰国して臨んだ4回目の試験。
試験後はできたという手ごたえも特になかったですが、失敗したという感覚もありませんでした。
そして12月の合格発表。
やっと2次筆記試験に合格しました。
コロナウィルスが世界を席巻する直前でした。
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