学生時代~アルバイト⑤
第124稿です。
前回はアルバイト先の洋食レストランで調理補助の仕事を与えられ、慣れないながらもなんとか覚えようとしていたことをお話ししました。
おいしい料理を創作して多くのお客さんに喜んでもらいたいというマスターの想いには頭が下がりました。
週に一度の定休日には奥さんと外食して創作料理のヒントを得たり、他の料理店のマスターと趣味のテニスを通じて情報交換したりなど、常に研究を続けていました。あまり勉強をしている感を表に出さない人でしたが常に勉強していたように思います。
お客さんには一品一品手作りで提供していました。主菜はもちろんのこと、セットで出すサラダも新鮮な野菜を包丁でカットし、手作りのドレッシングをかけて提供していました(このドレッシングもおいしいと定評がありました)。
そういう丁寧に料理を仕上げる姿勢がお客さんにも伝わり、長い間ずっと支持され続けている要因になったのだろうと思います。
(だからこそ私が美観を損ねるような仕上げをすると叱られていたわけです)
飲食業は、お客さんにおいしい料理を提供する裏で、非常に手間がかかります。仕込みにも調理にも時間がかかりますし立ちっぱなしの仕事ですから体力的にもきつい。その側面だけ見たら労働集約的な仕事とも言えると思いますが、マスターがそれを楽しんでいるように見えたのは、ひとえに料理を出すのが好き、という心だったのではないかと思います。
好きこそものの上手なれ、というのはこういうことを言うんでしょうね。
当時、経営の数字のことまで立ち入って考えることはしていませんでしたが、仕入先にもアルバイトにもきちんと滞ることなく支払いをしていました。私が卒業して20数年経過した今でも店は営業していて、メニューも熟成し当時よりもさらに進化しているようですから、経営的にもきちんと成り立っているのだと思います。
マスターのこういう姿を見て、自分もこういう世界に行きたいと考えたこともありました。
大学を卒業し就職してしばらくは、脱サラして自分の店をやるということも念頭にありました。
それくらい自分に影響を与えた人だったと思います。
自分の場合は、そこまでの熱意を持てるか自信がなく、結局実現するには至りませんでしたが。
のちに中小企業診断士の試験勉強で企業の経営理念が大事、ということを学びました。
その店には特に明文化されたものはありませんでしたが、「お客さんに美味しい料理を提供して喜んでいただく」という理念がマスターの頭の中に常にあったので、長い期間お客さんに支持されてきているのだ、と思います。
いま20数年前を振り返りながら、成功する店というのを体感するいい機会を頂いたんだろうな、と改めて思います。
洋食レストランでのアルバイトの話はこのくらいにします。
次回は家庭教師や塾講師について触れようと思います。
Photo by PhotoMIX Company on Pexels.com
参考になったら投票いただけると助かります。
読者の皆さんの反応を今後提供する記事の参考にしたいと思います。
本論とは離れますが、中小企業診断士仲間が面白くためになるブログを書いていますのでご紹介します。
www.shindanshi-kenken.com中小企業診断士けんけんの部屋-中小企業診断士試験の筆者自身の受験経験からくるノウハウを余すことなく伝えています。最近は試験から少し離れて、筆者が実務上経験した話を紹介しており非常に興味深いです。
hide-syaroushi-shinndannshi.hatenablog.comひでのつぶやきブログ-中小企業診断士と社労士のダブル資格をもつ筆者が、わかりやすい言葉でいろんな制度を中心に解説しています。中小企業診断士と社労士という2つの専門家の視点からの制度解説は勉強になります。
www.shindanshi-shinblog.com中小企業診断士shinblog-中小企業診断士試験を受験する人に向けて分かりやすくポイントを解説しています。中小企業診断士試験が先日終了しましたが、直近ではそのわかりやすい分析がなされています。