四十で惑わず、五十にして天命を知る

~海外在住 中小企業診断士&FP1級技能士MASAのブログ~

2023年開始にあたって~ブログ再開

1年半以上ブログ更新をしていませんでした。

東南アジアから北米への横移動を機に体も心も余裕がなく、過去のことを振り返っている 余裕がなくなってしまったためです。

2023年開始を機に、そしてある人のアドバイスもあったので、少しずつ復活していこうと思います。

いままで過去の失敗体験を中心にお話してきましたが、やはりその方向性は変わらないと思います。

我ながら失敗ばかりしているなとも思うのですが、それが自分の糧になっていると思えば安い授業料かもしれません。

3年前から新年の抱負はStep out from my Comfortable Zone(自分が心地よいと思う環境からの脱却)がテーマなのですが、その一環としていろいろと振り返ってみようと思います。

これからもお付き合いいただければ幸いです。

2023年元旦

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ブルネイ~歴史について

第168稿です。

この国で最も古いとされている建物を訪問しました。

歴史的建造物として個人所有で保管されている個人宅です。

どのくらい古いのか尋ねてみると1960年代だといいます。

自分の感覚だと歴史ではなくつい最近のことに感じます。

その後、ブルネイ人に聞いてみると、過去のものを保存する取り組みをしてこなかったものとのことでした。

おそらくこの国の位置するボルネオ島自体がオランダ、イギリス、そして第二次大戦中は日本、と支配者が変わって歴史を残している余裕がなかった、ということなのかもしれません。

日本を見てみると、現存する寺院や城郭は建造から百年単位経過しているものが多々あります。何らかの理由で運悪く消失したとしても多くの場合で再建の取り組みがなされているように思います。

歴史を保存しようというモチベーションが強いのでしょうか。

歴史といえば日本の皇室は2000年以上続いています。(宮内庁ホームーページによる)

これは世界でも類を見ない長さだと思います。

歴史を大事にしてそれを形あるものとして残している、というのは、過去を積み上げ、それを現在に活かす、という日本人の特性、美点ではないかと感じました。

バブル経済崩壊以降、日本の国力が弱まっているような印象もありますが、日本の底力は失われていないはず、と信じたいところです。

Heritage House

ブルネイ~ラマダン明け休暇②

第167稿です。

ブルネイでは5月14日にラマダン明け休暇(Hari Rayaと言います)が始まりました。

COVID-19の関係で、昨年(2020年)、今年(2021年)ともに開催が中止されてしまいましたが、Hari Rayaでは、王宮を一般開放し、国王とその一族の方々に謁見するイベントが例年行われていました。

2019年に行われたときの様子は次のようなものでした。

①王宮の入り口に到着

②入り口で宮殿までの送迎バスに乗る

③大広間で食事をしながら待機

(来訪者すべてに食事がふるまわれました)

④一列になって国王およびその一族に別室で謁見

 このときは男女に分かれます

 そして男性は男性王族に、女性は女性王族に拝謁し握手します。    ちなみにこの国では(周辺のイスラム圏もそうかもしれません)、西洋のように男性と女性が握手をするという習慣はありません

 私が最初にブルネイに来て各所に挨拶した際に、男女構わず握手を求めて怪訝な顔をされました。

 とはいってももし手を差し出されたら握手をしないわけではありません。

⑤帰り際にお土産(2019年はチョコレートケーキでした)をいただいて退去。

 子供用には日本で言うところのお年玉のようなものが配られたと聞きます。

 世界でも有数の広大な宮殿だそうです。

 しばらく贅の限りを尽くした王宮が見られないのは残念です。  

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2019年Hari Rayaの際のIstana(王宮)一般開放

読者の皆さんの反応を今後提供する記事の参考にしたいと思います。

ブルネイ~ラマダン明け休暇①

第166稿です。

ラマダンが明けました。

ブルネイの場合は専門家が該当日の夕方に望遠鏡で月が新月であることを確認したのちに、翌日からのラマダン明けを宣言するというスタイルです。

ラマダン明け当日から3日ほど休日になります。

つまり休日のスタートは専門家の確認を待たないと決まらない(国王陛下の決裁も仰ぐようです)ことになっています。

近隣のイスラム諸国は今年のラマダン明け休暇はいつ、と固定されているようですので、こうやって直前まで流動的なのはこの国ならでは、と言えそうです。

昨年(2020年)や今年(2021年)はCOVID-19で軒並み無理だったのですが、財力のある家はオープンハウスというのを実施し、知り合いを多数呼んでラマダン明けを祝う行事をやっていました。

休日の開始が1日遅れても、準備を1日遅らせるだけ、という感覚なのかもしれません。

翌日が休日かもしれないし勤務日かもしれない、というのは、日本人の自分からするとなんだか落ち着かないような気がします。

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2021年5月13日付Borneo Bulletinサイトから

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ブルネイ~アストラゼネカワクチン

165稿です。

5月初頭から18歳以上の人を対象にCOVID-19のワクチン接種が始まりました。

銘柄はアストラゼネカ

すでに医療最前線(Front Liner)と60歳以上の人には始まっていたのですが、いよいよ一般にも投与が始まりました。

在住外国人も対象となっていましたので受けに行ってみました。

予約はBruHealthというアプリを通じて実施。

このアプリはCOVID-19が始まってから政府が導入した追跡アプリで、GPSと連動しています。

ここに個々人のCOVID-19関連の情報が集約されるしくみになっています。

会場に行くと現地の人がほとんど、外国人は西洋人が目立つ感じ。

受付はかなりシステマティックで、予約の際に取得したバーコードを見せて簡単な質問票を書くだけ。

番号票が発行されてあとは電光掲示板に自分の番号が出てくるのを待つのみでした。

接種自体はものの数秒でした。

その後Observation Areaという場所で15分間体調に変化がないか確認したのちに、ワクチン接種記録と解熱剤をもらって終了。

自動的に次の接種の予約までされていました。

普段の仕事関係の申請などは時間がかかることが多いので、その印象から比較するとはるかに効率的。

かなり手順が確立されている印象でした。

接種直後の数時間は何ともなかったのですが、夜に発熱して朝まで続きました。

ここではじめて接種後にもらった薬が解熱剤だったと理解した次第。

インターネットで調べたら抗体を作っている反応だとか。

なんの副反応もない人も多いみたいですが、私の周りの人は発熱したり、1日中だるさが抜けなかったり、といろいろと副反応があったようです。いずれも時間が経過すれば正常に戻ったみたいです。

ワクチン接種も楽ではありません。

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手続はかなりスムーズ

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ブルネイ~職業に貴賤?

第164稿です。

先日現地スタッフと話していて驚いたことがあります。

同じマレー系民族の間でも国籍によって人々の中で上下の感覚があるということ。

あるトラブルをめぐって原因を議論しているうちに実は根本には国籍による差別があったのではないかということ。

この国では、メイドさんとか建設業の労働者などは外国籍の人がほとんどです。

資源で潤っているということもあり、周辺国からの出稼ぎ対象国になるのだと思います。

世代にもよるし、個人にもよるみたいですが、現地の人の中には、そういう国籍の人々をひとくくりにして見下すような人もいるようです。

そういう態度がよくわかるのがクルマの運転のときだそうです。

路上でなにか接触事故などのトラブルがあったときに、相手がそういう国から来ているとわかると周囲の人も加勢してやりこめるようなことがあるみたいです。幸いにして自分自身はそういう場面にまだ出くわしてはいません。

同じ言葉を話す同じ民族(厳密には全く同じというわけではないです)のはずですが、就いている職業によって色眼鏡で見てしまうということでしょうか。

現代日本では「職業に貴賤なし」として職業についての区別や差別は少ないように思いますし、自分の中ではこれは万国共通の価値観だと思い込んでいたのですが、ところ変わればそういうわけでもなさそうです。

もっとも、若い世代には差別教育が行き届いていることもあり、そういう意識は薄れてきているようです。

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Golden Jubilee Crown Park(Taman Mahkota Jubli Emas)

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ブルネイ~資源国

第163稿です。

ブルネイはよく知られているように資源国です。

石油とガスによる収入は国家歳入の約8割を占め、日本がもっとも大きな輸出相手国になっています。

石油やガスは常に埋蔵量が話題になりますが、ある統計を見ていてざっと計算したところ、この国の資源は30年くらいで枯渇するという結果になりました。

もちろん採掘技術が上がると可採年数は伸びていきます。

しかしながら国家予算が資源に依存しているため、化石燃料が限りある資源だとすると、この国の経済は長い目で見ると危ういとも言えます。(現地の政府もこれにはかなり前から気づいていていろんな手を打っています)

あるとき、ドライバーとこの話になり、資源がなくなったら国家は危機になるのではないか、という疑問をぶつけてみました。

そのときのドライバーの回答。

「大丈夫、国王陛下が何とかして下さる」

この国の場合、国王=国家なので、国家に対する絶対的な安心感があるとも言えます。

この考えはこのドライバーだけではありません。

無邪気とも言えますが、それだけの求心力を保てる国家というのもすごいし、逆に国民が国家に頼り切っているようにも見えます。

翻って日本を見ると、政府が強い求心力を保つことは難しい体制になっているようにも思います。

ただその分、日本は国民の側で自助努力が必要で、その分鍛えられるのではないか、それが民力にもつながるのではないか、という気もします。

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ゴルフ場から(海上の右奥にかすかにガス生産設備が見えます)

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