四十で惑わず、五十にして天命を知る

~海外在住 中小企業診断士&FP1級技能士MASAのブログ~

試験の話~中小企業診断士⑦

第143稿です。

前回は1回目に中小企業診断士試験を受験したときの話をしました。

qye04202.hatenablog.com

奇跡的な得点嵩上げの恩恵で1次試験は合格することができましたが、幸運だけで2次試験を突破できるわけもなく不合格でした。

この試験の場合、1次試験の合格権利は次回に受験するまで保有できますので、翌2017年は2次試験対策に注力することにしました。

ちょうど息子の中学受験とも重なっていたこともあり学習時間の捻出は大変だったように思えます。

もちろんそれは学習がはかどらなかった言い訳にはなりませんが。

特に予備校等も通わず、ボランティア団体の勉強会に参加したり、公開模擬試験を受けたりして自分の答案のレベル感を確認していました。

勉強会では数名がグループとなって過去問のある年度の設問に対する解答を作り持ち寄り、議論するスタイルでした。

議論の最後にはベスト答案といって、参加者の中からどの答案が優れているかグループ内で決めて発表するような取り組みもありました。

1年前にも同じ勉強会に参加していたのですが、自分の答案は全く端にも棒にもかかりませんでしたが、ごく稀にベスト答案として選ばれることもありました。少しは進歩していたのかもしれません。

また、公開模擬試験のある科目で100点満点の95点という点数が出たことがあり、自分でもかなり驚いたこともありました。

それでもいずれも再現性がなく、一過性のものでした。なぜそれがいい答案として評価されたのか、普段書いている答案がなぜダメなのか、本質的なことを掴むに至っておらず、自分なりに時間をかけて学習を重ねた割にはいつも的を射た解答ができているかどうか全く自信がなく、いつも雲を掴むような思いでやっていました。

結局自分の中でいい答案、的を射た答案の基準が全くなかったし、参考書を読んでもそれをつかみ取るに至らなかったため、いつも時間をかけて事例文を読んで、たまに当たればいい点が出る、ということでしかなかったと思います。

そんな状態では合格への力がついたとは到底言えず、10月の本試験でも全く自分が何を解答しているかわからないまま4科目の試験を終了しました。

降りしきる雨の中、試験会場から打ちひしがれて帰途に就いたのを最近のことのように憶えています。

案の定不合格でした

そのあとほどなくして東南アジア赴任が決まりました。

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Photo by Sam Willis on Pexels.com

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試験の話~中小企業診断士⑥

第142稿です。

前々稿、前稿は中小企業診断士2次筆記試験の合格発表日を跨いでしまったので少し変則的になってしまいました。

その前に自分の受験体験を話し始めていました。

qye04202.hatenablog.com

2016年に受けた中小企業診断士の1次試験は自己採点417点で、合格点に3点足りず、不合格を確信していました。

そして迎えた9月の合格発表。

なんと受験番号が合格者リストの中にあるのを見つけました。

その年の試験は、それまでは得点を稼ぐ科目と思われていた経営情報システムが大幅に難化し、ITの専門家でなければわからないような問題のオンパレードだったのですが(自分の自己採点結果は100点中44点、足切り寸前の点数でした)、受験生全体でも難しかったのか、一律2点加算されました。

さらには、7科目全体でも難易度が例年に比べて高かったのでしょう。合格基準が60%から59%に緩和されていました。

過去にも特定科目に一律加点するという措置はなされてきたことがありますが、全体の点数のハードルを下げたのはこれが初めてだったと思います。

これで合格ラインが420点から413点に下がりました。(満点は700点)

ここまでは幸運だったとは思います。

ただその後の試験はそんなに甘くありませんでした。

2次試験は事例文が与えられて、それに関する設問に対して制限字数の中で論述するという形式です。

2次試験に向けた勉強を大手資格学校の直前講座を受けたり、受験支援団体の勉強会に参加したりして進めていましたが、全くその内容は雲を掴むようなものでした。

勉強会に出ると周りの受験生の答案も確認する機会が多くありましたが、自分の稚拙な答案と比較すると雲泥の差でした。

自分の解答は事例文に書いてあることから飛躍してしまったり、正確な知識に基づいていなかったり、何を言いたいのかわからなかったり、とにかくひどい内容で、他の受験生に後悔するのも恥ずかしいレベルで、強烈な劣等感を感じたことは強烈に憶えています。

その感覚で本質を掴めないまま試験に突入、本番で何を訊かれているか充分に意識もできずひたすら解答欄を埋めただけ、という状態。

結果は案の定の不合格

こうして試験1年目は終わりました。

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Photo by Anna Shvets on Pexels.com

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試験の話~中小企業診断士⑤

第141稿です。

中小企業診断士試験2次筆記試験合格発表から一晩明けました

受験した6,388人のうち1,175人の合格、合格率は18.4%、ほぼ例年通りでした。

2020年は特にCOVID-19対策で右往左往させられた年でしたからこの試験に限らず、いろんな試験に挑戦された方は本当に大変だったことと思います。

関わらせて頂いた受験生の方の中に合格された方もいれば残念ながら今回は涙をのんだ方もいて、悲喜こもごも、何とも複雑な気持ちです。

私の中小企業診断士仲間が、過去に受け続けた試験の結果を知るたびに自身が都度感じていた葛藤をコメントしています。

www.shindanshi-kenken.com

まさにこの通りだと思います。

受験生の一人一人がご自身のキャリアについていろんな思いを抱いて受験されていることでしょう。

合否結果がそれぞれの方々にいろんな意味でそれなりのインパクトがあることも充分に想像ができます。

でも結局それぞれが自分で乗り越えないといけないのだろうと思います。

半年くらい前からこのブログで駄文を綴っていますが、自分の経験してきた様々な葛藤の話をしています。

(以下目次ご参照)

qye04202.hatenablog.com

自分の中ではそれらの葛藤を乗り越えられたとは思えず、常に葛藤の中にあって乗り越えている感がないまま次の葛藤と格闘しているといった感じです。

皆さんが同じような思いを抱いているかどうかはわかりません。

でもそういう過去や現在の葛藤との格闘の歴史が少しでも誰かが葛藤を乗り越えるための何かのお役に立てたらいいなとは思います。

今回合格された方には最終合格、そして中小企業診断士としての活動まで、サポートさせて頂こうと思っています。

次回からはまた軌道に戻って、自身の中小企業診断士試験の話を続けようと思います。

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Photo by Shayla on Pexels.com

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試験の話~中小企業診断士④合格祈願

第140稿です。

今日は中小企業診断士試験の2次筆記試験合格発表です。

1次試験、2次筆記、2次口述と一連の試験がありますが、この2次筆記が実質の最後の大きなハードルです。

この試験に向かって努力されてきた受験生の方々、特に自分が関わらせて頂いた受験生の方々には全員合格してほしいと思います。

前稿までは私が最初に1次試験にトライしたときの話をしていましたが、今日その続きを話すのは少し場違いな感じがしますので、時計の針を進めて昨年の合格発表のときのことをお話ししたいと思います。

昨年の合格発表のタイミング(ちょうど日本時間10時くらい)では私用で近隣諸国に向かう機内にいました。

手元のi-Phoneで中小企業診断士協会のサイトにはアクセスしておいて発表時間になったら自分の番号を確認できるようにしておきました。

同時に撮影した受験票の写真も準備しスタンバイしておきました。

飛行機の出発時間は日本時間10時半くらいだったと思うので、既に周囲に多くの乗客が乗ってきていました。

そして日本時間午前10時。i-Phoneの画面を更新すると受験番号の一覧が掲載されていました。

ドキドキの瞬間です。

合格者受験番号リストは受験地区ごとに分かれています。

私は2次筆記試験を一時帰国して東京で受けましたので、東京地区のリストを開きました。

上からリストを目で追います。受験番号順に並んでいますので自分の番号があるとすればだいたいどの辺にあるかはわかります。

そして自分に近い番号を見つけました。目を横に滑らせていくと。。。ない。

何度も確認しました。リストを頭から舐めるように確認してみましたが、何度見ても自分の番号はない。。

ああ、今年もダメだったか、一緒にいる息子になんて言おうかな、とぼうぜんとしている矢先でした。

何かおかしい、受験番号の頭の番号はみんな19-XXXとなっている。自分の撮影した受験票の番号は18-XXXとなっている。

そこで気づきました。i-Phoneで撮影した1年前の受験票を参照していたのです。

写真のお気に入りに登録していた別の写真を見て早合点してしまったようです。

再度i-Phoneを操作し、19-XXXで始まる当該年度の受験票を見つけ出し、再度照合しました。

そして見つけました。

ああ、やっと受かった、というのが正直な感想でした。

そして機体が離陸しました。

本日合格発表を待つ受験生の方々は、多くの方が同じような思いを持ちながら職場や自宅で合格確認をされることと思います。

この数時間はしばらく落ち着かないとは思いますが、泣いても笑っても今日結果が出ます。

受験生の皆様の合格を祈念しております。

ただ過去に自分自身がそうであったように、思うような結果が出なかったとしても、それは別にこの世の終わりというわけではなく、それが新たなスタート地点になると思います。

よい週末をお過ごしください。

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試験の話~中小企業診断士③

第139稿です。

令和2年度の中小企業診断士2次筆記試験の発表が明日に迫ってきました。

私も微力ながら受験生支援に携わらせて貰ったので、関わった受験生の方々の合格を切に祈念しています。

前回はようやくその中小企業診断士試験に向けて学習を開始した話をしました。

qye04202.hatenablog.com

1次試験は7科目あって、それぞれが100点満点、計700点満点でした。

合格ラインは6割の420点。但し1科目でも40点未満の科目があれば不合格になってしまいます。

但し科目合格という制度があって、その場合でも60点をクリアできている科目があれば、それは科目合格として次年度に引き継げるというしくみです。

初めて模擬試験を受けたのは5月くらいだったと思いますが、60点を超えている科目は1科目もなかったと思います。

いちばん苦手としていた経済学は40点もいかなかったのではないかと思います。

それでも、1次試験は繰り返し過去問を中心に何度もやってしっかりと記憶を定着させていけば得点になるような気はしていました。

その後も何度か模擬試験を受けたりもしましたが、全体として合格ラインの420点を超えたことはなく、こんな調子で受かるのかな、とかなり心配はしていました。ただ時間をかければ何とかなるような気もしていたので、試験前の1週間は夏休みとして有給休暇を取り、家に籠って勉強していました。

たぶん1日10時間くらいやっていたように思います。家族には申し訳なかったですが。。。

直前にはある講座のチケット制の個人学習相談に申し込んで、相談員の方に相談に乗って貰ったこともあります。

これはスカイプを通じて試験までの学習相談をするというものなのですが、後日その方と会社のビルですれ違ったときには心臓が飛び出るくらいびっくりしました

自分の会社の関連会社で勤務されていた方だったのです。

その方は学習面で困りごとがあるたびに相談し、結局合格に至るまでサポートして貰いました。

合格の恩人です。

話が逸れました。

直前の猛勉強が功を奏してか、本番の試験の手ごたえはまずまずだったように思います。

そんなにいい成績でもないけれど、大失敗はしていない、といった印象でした。

1次試験は試験終了後に日を改めてすぐ解答が発表されます。

それを見て即座に自己採点をしました。1次試験はマークシート式なので、解答冊子(持ち帰りが許されます)に自分の解答を記しているのでそれと付き合わせたのです。

経済学68点

財務会計64点

企業経営理論64点

運営管理60点

経営法務55点

経営情報システム44点

中小企業経営・政策62点

これが自己採点の結果でした。足し算すると417点

合格ラインは420点。

不合格を確信しました。あと3点とは言え合格ラインには到達していませんので。

自分の中では模試で合格ラインにもいっていなかったのがここまでこれたので良しとするか、という思いもありましたがさすがに3点で不合格というのは悔しすぎました・・・

ただそこから先は奇跡としか言いようがありません

続きは次回でお話ししたいと思います。

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Photo by Andrew Wilus on Pexels.com

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試験の話~中小企業診断士②

第138稿です。

前稿では中小企業診断士という資格について知ったけど結局なかなか勉強を開始できなかったことに触れました。

qye04202.hatenablog.com

翌2016年にようやくこれでは何も変わらないと思い、いろんな予備校のパンフレットを集めて検討し始めました。

中小企業診断士の1次試験は次の7科目があります。

経済学

財務会計

企業経営理論

運営管理

経営法務

経営情報システム

中小企業経営・中小企業政策

結局、高いお金をかけて予備校の講座に通うよりもまずは教材を取り揃えるのが先だと考えました。

そこでまずこの7科目分のテキストを購入しました。

ただ殆ど初めて知るような分野ばかりで、テキストを読んでいるだけでは頭に入らないと思ったので、映像や音声で勉強することにしました。予備校のDVD教材がインターネットオークションで入手できることがわかったので、買い揃えることにしました。

すべて1-2年前の中古でしたが、その通信教材はほぼそのテキストに沿った内容でしたので、理解するのに非常に助けになりました。

新しいことを知るのはなかなか新鮮かつ刺激的でした。

特に、経済学などはこれまで全く学習したこともなかったので、世の経済活動をいろんなモデルで解き明かすのはとても面白かったです。

企業経営理論では、いろんな戦略論や人間の行動理論などを学び、当時自分のいた組織に当てはめながら一人で納得したりしていました。

経営情報システムではコンピュータのハードウェアやインターネットのしくみなど、これまた自分の知らない世界の話ばかりで毎回DVDを視聴するたびに世界が広がったような気がしていました。

7科目ありましたので、7つの異なった側面から企業を眺めることができて、自分なりに自分の勤める会社を含めた会社のことや世の中のしくみがよりよく理解できたような気がします

こんなことならもっと早く始めておけばよかった、と思ったことを憶えています。

但し向かっているのは競争試験。学んで楽しい、とか面白い、とか言っているだけではダメでした。

本試験は8月でしたが、そこに至るまでに、何度か複数の予備校の模擬試験を受けてみたりしました。

学習して新しいことを知ることができて面白いという感覚とは裏腹に、成績はとても合格ラインからは程遠いものでした。

試験に臨む以上、学んだことを得点化しなくてはいけません。

学習を進めていく中でよく理解できるところ、得意なところ、あまりよく理解できないところ、苦手なところ、が出てきます。

そういう不得手な分野を克服しないと得点が上がりません

結局、苦手分野克服に相当時間をかけることになります。

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Photo by Chris Czermak on Pexels.com

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試験の話~中小企業診断士①

第137稿です。

前稿は漢字検定の話をしました。

qye04202.hatenablog.com

今回から少し中小企業診断士試験の話をしたいと思います。

ちょうど今週の金曜日(12月11日)に令和2年度の中小企業診断士二次筆記試験の発表があります。

私も1年前のこの時期は結果が気になってかなりソワソワしていました。

この資格を知ったのは2013年くらいだったと思います。

後輩の一人が中小企業診断士の資格を持っている、という話を会社の同期に聞いたのが初めてでした。

何か変わった名前の資格だな、と思ったのですが、なぜか気になっていました。

ちょうど仕事が不本意な形で営業から変わったばかりで、自分の存在価値の危機を迎えていたときでしたので、何らかの形で自分のバリューアップを図らなければいけないと思っていた矢先でした。

(その頃のことを過去の記事に記載しました)

qye04202.hatenablog.com

結果的には勉強を始めるまでに3年、そして始めてから合格するまでに4年かかりましたから、振り返ってみればとても長い道のりでした。

ここから考えると、思い立ったら吉日、できるだけ早く(というよりも即座に)始めるべきだと思います。

資格を知ってからというもの、中小企業診断士を知る本、みたいな書籍を買ってきて斜め読みをしてはいましたが、受験勉強を開始するだけの具体的なアクションには至りませんでした。

いま思えば、危機感は持っていたものの、資格を取った上でどうする?といったビジョンも描けていなかったですし、そもそもまだ時間あるからいいや、という安易な気持ちもあったのだと思います。

中小企業診断士試験は8月に1次試験10月に2次筆記試験12月に2次口述試験が実施されます。

1次は7科目を2日間、2次筆記は4科目を丸一日かけて行われる試験で、これを通過するのがなかなかの難関だと聞いていました。

ようやく受けようと決心して1次試験の申し込みを初めてしたのは2015年でした。

1次試験の申込期限は5月の連休明けだったと思いますが、そのときですら何の対策もしていませんでした。

初めて受けるのであれば実際には3月くらいから始めなくては間に合いませんから、そのときすでに出遅れていたことになります。

結局その年は試験会場に行きませんでした

本気で受ける決心がついていなかった、というのも本音としてはあります。

まだ2人の子供も小さかったので、何の準備もしておらず、受からない試験のために夏休みの貴重な土日に丸々家を空けるというのも忍びなかったのです。

受験料はそこそこの金額でした。

こういう時間やお金の浪費をしないためにも、翌年からきちんと勉強して受験することに決めました

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Photo by HARUN BENLu0130 on Pexels.com

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